メタボって何?
日本人男性の三大死因にはメタボが関係している?!
日本人男性の三大死因は、ガン、心臓病、脳卒中だそう。
こうした病気の危険因子となる糖尿病や高血圧などの生活習慣病になる人が増えているのも、最近の日本人の傾向です。
特に男性は仕事のストレスや、飲酒や喫煙、食生活の乱れ、運動不足など、多くのリスクを抱えていると言われています。
こういったことが原因となり、メタボを引き起こし、さらには命の危険にも関わってくるとしたら・・・
単にお腹が出てくるのがメタボだと思っている人もいるかもしれませんが、
◆メタボとは何なのか
◆どうしてメタボになるのか
といった知識を身につけることは、健康を保つうえで必要不可欠なことなのです。
メタボリックシンドロームとは?
糖尿病などの生活習慣病は、それぞれの病気が別々に進行するのではなく、おなかのまわりの内臓に脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満が大きくかかわるものであることがわかってきました。
内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか2つ以上をあわせもった状態を、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)といいます。
内臓脂肪が過剰にたまっていると、糖尿病や高血圧症、高脂血症といった生活習慣病を併発しやすくなってしまうのです。
しかも、「血糖値がちょっと高め」「血圧がちょっと高め」といった、まだ病気とは診断されない予備群でも、併発することで、動脈硬化が急速に進行します。
メタボの診断基準とは?
メタボリックシンドロームの診断基準となる4つの項目の数値をチェックしましょう。
①内臓脂肪の蓄積をチェック
まず、腹囲(へそ周り)を測ります。
この場合、肥満の判定によく用いられるBMI(体格指数)ではなく、腹囲で判定します。
男性で腹囲が85cm以上あればメタボの危険性があります。
(この数値は、腹部CT検査の内臓脂肪面積が100cm2以上に相当します。)
②脂質異状についてチェック
中性脂肪 150mg/dL以上
HDLコレステロール 40mg/dL未満
のいずれかまたは両方。
③高血圧についてチェック
最高(収縮期)血圧 130mmHg以上
最低(拡張期)血圧 85mmHg以上
のいずれかまたは両方。
④高血糖についてチェック
空腹時血糖値 110mg/dL以上
糖尿病と診断される「空腹時血糖値126mg/dL以上」より低めの数値で、「境界型」に分類される糖尿病の一歩手前がメタボリックシンドロームの診断基準となっています。
中高年の男性の2人に1人がメタボリックシンドロームか予備群の危険!?
最近の国民健康・栄養調査によると、メタボリックシンドロームが強く疑われる人と予備群と考えられる人を合わせた割合は、男女とも40歳以上で高く、特に中高年の男性で高くなっています。
40~74歳で見ると、メタボリックシンドロームが強く疑われる人は約940万人、メタボリックシンドローム予備群と考えられる人(内臓脂肪型肥満に加え、高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか1つが該当する人)は約1,020万人で、あわせて約1,960万人もいると推計されるそう。
つまり、40~74歳の男性の2人に1人、女性の5人に1人が、メタボリックシンドロームが強く疑われるか予備群と考えられています。